神戸芸術工科大学 ファッションデザイン学科

神戸芸術工科大学

神戸でファッションを学べる大学

Fairly Tale/鳥越美紀

特集:2012年度ファッションデザイン学科卒業制作選抜作品

ファッションデザインコース:Fairly Tale/鳥越美紀

今回の特集は、2月に行われた卒展出展作品より各コースの学生をピックアップして制作背景を含めて紹介します。

―女性の二面性(かわいらしさとエロシズム)をグリム童話のモチーフを用いた衣装で表現する―

幼い頃に親しんだことのあるグリム童話。可愛くみえるグリム童話ですが、今、読んでみると工ロティックな印象を受けます。一方、女性も可愛らしいだけではなく、エロティックな部分もあります。グリム童話をモチーフにして、女性の可愛らしさ、少しセクシーな面を下着の要素を取り入れて表現しました。

作品は、5体から成り立っています。[1]少し恐ろしげなグリム童話の原図を用いること。[2]それぞれ下着の要素を備えながら女性の可愛らしさを表現できるシルエットを考えること。[3]布にプリントし、おもいきった色の配色をすること。この3点を守って制作しました。不思議な雰囲気を持つ可愛い作品ができたと考えています。

プレゼンテーションでは、可憐に見えるように、個々の作品の特徴が明確になるように動きに時間差をつけるなど工夫しました。薄い素材が緩やかに揺れるような動きも取り入れました。

(text: 山口恵子教授)

下着の要素を取り入れ少しセクシーに
モチーフであるグリム童話の原画をアレンジしたもの
シルエットバランスチェックのための仮組

制作時の学生のこだわり

3年から下着に興味を持ち、友人と下着の展示会を企画したりしてきました。この作品はシルエットが大切でしたが、下着の持つ密着性と透け感を表現できる素材選びに苦労しました。プリントが鮮明になるポリエステルを選び、オーガンジーとシフォンジョーゼットを作品ごとの特徴に合わせて選択しました。また、グリム童話の原画をアレンジする画像作りにも工夫しました。一つの作品には、色彩の異なるプリントしたパーツを組み合わせていますが、その組み合わせがこの作品の雰囲気を生み出したと考えます。色の要素としては、ピンク、紫、黄色、緑、青です。作品ごとに、試行錯誤を繰り返しました。

鳥越美紀
3年の頃から、可愛らしいが個性的な作品を作ってきました。そのスタイルが、卒業研究の作品にも見られます。表したいもののイメージをしっかり持っていて、それをどう表現するか考えてから制作に取り組み、制作中も最初の目的に合っているか検証を欠かしません。卒業後、下着関連の神戸の会社に就職。まだ、2ケ月ですが、相当忙しくしています。